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著者の牧野さんは、「はじめに」で次のように述べています。

地元の若い人たちを地元に住まわせたり、地元出身者を帰すのは、価値観の違いがあって大変だ。でも、都市には環境配慮型のLOHAS(ロハス)も生活をしたがっている若者たちがいる。

彼らは原野に住みたいわけではなくて、人の手が入った農村地帯でその文化を大切にしながら生活をしたいと考えている。だったら、中山間村で就農するのではなくて、彼らが持つ都市的な文化と地元の文化を融合して、新しい「農的な生活」をつくりだし、それを都市に発信して、農山村を新しい環境配慮の時代の新しい生活の価値を生み出し、発信する場所へとつくりかえる取り組みができないだろうか。

この発想をもとに牧野さんは名古屋大学時代の教え子たちとともに「農的な生活」のプロジェクトを開始します。このプロジェクトに応募してきたのは20代から40代の若者で正規就労の経験がない人ばかりだったようです。

今の日本の雇用環境の厳しさを物語っています。彼らにはプロジェクト実施期間の2年半、国の緊急雇用資金から月額15万円の給料も支払われたようです。

<第1章> 生きづらさを感じながら

<第2章> 「みんな一緒に」から「人とは違う自分」へ

<第3章> 機能不全社会

<第4章> もう一つの仕事、もう一つの生き方

<第5章> 豊田の里山プロジェクト

<第6章> 「農的な生活」がひらく明日